ひさかたの

memo

彫刻展に行くならスケッチブックを持っていけ〜フランソワ・ポンポン展に行ってきた

1月の話でいまさら感ありますが、書き留めておきたかったので!

2022年1月14日に群馬県立館林美術館で開催されていた「フランソワ・ポンポン展」へ行ってきましたのでレポ。

昔、新婚旅行で行った、フランスのオルセー美術館。そこは写真撮影禁止だったので、全然写真が残せず。そうなると、1番良かった作品だけでも記憶に留めておきたい。

それがフランソワ・ポンポン作の大くて白くてすべすべのシロクマでした。

帰国後に調べてみたら、フランソワポンポンの作品を収蔵している美術館が日本にもあるじゃないですか!群馬県立館林美術館。

いつかきっと行こう。そう思っているうちに、子どもが産まれ、コロナ禍になり…

行きそびれていたところ、なんと日本初の回顧展としてフランソワ・ポンポンの巡回展が開催されるとのニュース!

これはコロナ禍だろうが絶対行く!と決めて、群馬での開催を心待ちにして、子どもたちも連れて出かけました。

今回も写真撮影禁止というのは事前にわかっていたので、クロッキー帳を持っていきました。念のため受付で、鉛筆デッサンしてもいいですか?と聞くと、OK!というかむしろスケッチブックもあるよ、と教えてもらいました。

美術館では、作品を汚さないようにボールペンなどの消えない筆記具を使ってはいけないのです。でも教育施設なので、鉛筆でメモやスケッチをするのは大丈夫なのです。

図録に収録された彫刻は、例えばシロクマなら側面、人物像なら正面だけだったりします。彫刻を生で見ると、あらゆる角度から見ることができるのがいいことろ。

気に入った作品の周りをぐるりと回って眺めて、正面、ななめ、煽りや俯瞰から鑑賞します。そして、気に入った作品をクロッキー。

ポンポンの作品はかなり形がシンプルになっているので、とても描きやすい。そしてどれもこれもかわいらしい。

ポンポンは約100年前のフランスの動物彫刻家です。若い頃はロダン(考える人を作ったことで有名な、あの。)の元で働いていたこともある人だそう。

その頃は身近でない動物は資料が乏しく、動物園が開園すると、芸術家はこぞってスケッチをしていたとか。

そんな時代に、ポンポンは首から粘土板を下げて家畜を追いかけて形を取ったり、貴重な動物の写真の挿絵を集めたり、鳩を飼ったりしていたそう。

スケッチやクロッキーをすると、ただ見るときよりも、より対象を観察することになります。

そうしてポンポンの作品と向き合って見ていると、前述のエピソードも相まって、ポンポンの動物愛や探究心を感じ取ることができました。あんなかわいいフォルムの鳩、身近で可愛がってないと作らないよ。

シロクマは人気作で、何度も作っていたみたいで、小さい作品が複数並んでいました。オルセーで見た大きいのはいなかったけど、思い残すことのないよう、じっくりクロッキーしました。

作品の数も90点と沢山あり、常設の別館もあり、とても楽しめました。

子どもたちは美術館慣れしてなくてどんどん先に行ってしまい、最終的には広いお庭で走り回っていました。夫と交代で子どもと展示を見ましたが、やっぱり一人で落ち着いてもっと長く見ていたかったな。

きっといつか、あの大きなシロクマももう一度見てみたいと思います。

帰りはミュージアムショップでお買い物。オルセーにもあった、シロクマのレプリカ…あのとき悩んで買わなかったから、今回は思い切って買いました!8000円するし、なんか展示してたのよりかわいくない気もするけど?

群馬での開催は終わってしまいましたが、千葉・山梨と巡回していきます。それが終われば、館林美術館の収蔵品はまた戻ってきます。気になった方はぜひご覧になってみてください。アート好きな方だけでなく、動物・鳥好き、かわいい物好きの方にもおすすめです!

ぜひ、スケッチブックと鉛筆も持参してみてくださいね。(ポンポン展のクロッキー帳もかわいいよ!)

フランソワ・ポンポン展

群馬県立舘林美術館